10月16日からFilecoinのメインネットがローンチし、マイニングが始まりました。しかし、多くのマイニングサービスでは、当初見込まれているほどのマイニングパフォーマンスを上げることができていません。その背景には、マイニングをするために必要な担保が不足していることがあげられます。
一部のマイニングサービスは、投資家に担保の調達コストを求めるようになりました。果たして、彼らは悪徳業者なのでしょうか?
Filecoin(ファイルコイン)マイニングにおける担保とは?
Filecoinでは、単純にストレージを用意するだけでマイナーになれるわけではありません。マイナーになるには、暗号資産のFILを調達して、担保に入れる必要があります。
担保が必要な理由は、他のマイニングと比べてFilecoinが特殊だからです。ビットコインのようなマイニングでは、マイナーはいつでもマイニング機器の電源を落として、そのまま撤退することができます。
仮に、Filecoinでストレージ機器の電源を簡単に落とすことができると、預かったデータを消失するリスクが大きくなってしまいます。これでは、データを預かるための安全なストレージネットワークは成立しません。そのような理由から、Filecoinでは担保に入れることによって、マイナーが不正をすると担保を取り上げるペナルティが用意されています。
実は担保がマイナーにとって大きな負担になっています。11月6日現在、Filecoinは1セクター(=32GiB)につき、約0.20FILの担保が必要になります。これは、1TiBをマイニングしたい場合、約6.42FILを調達しなければいけないことを意味します。日本円にすると19,696円となり、決して安い額ではありません。

担保の調達方針が分かれているマイニングサービス
現状では、Filecoinメインネットがローンチしたばかりで、FILの流通量が限られていることから、マイナーは担保の調達に追われています。そして彼らには2つの選択肢が用意されています。いずれにも、トレードオフとなるメリットとデメリットがあります。
①投資家にFILの追加担保を求めるマイナー
②投資家にFILの追加担保を求めないマイナー
投資家にFILの追加担保を求めるマイナーは、担保の調達コストを投資家に求めるため、投資家の金銭負担が大きくなります。しかし、マイニングをスタードダッシュで開始することができるため、初期から高いマイニングパフォーマンスを期待することができます。
一方で、投資家にFILの追加担保を求めないマイナーは、初期段階ではマイニングされた分を担保に回すことになります。その後、ある程度の担保が調達できた時点で、投資家への配当を開始します。そのため、ストレージ容量に応じた担保が集まるまでの間は、十分なマイニングパフォーマンスが得られません。この方法は金銭負担が少ない一方、マイニングパフォーマンスの上昇はどうしても鈍くなります。
一般的に、後者のマイナーは、投資家から悪い者扱いにされる傾向にあります。しかし、どちらの方法にもメリットとデメリットがあるため、追加コストを求めるからといって必ずしも悪徳業者とは限りません。
もし、自身が契約しているマイニングサービスが、投資家に追加コストを求めないマイナーよって運営されている場合、マイニングパフォーマンスの上がり方が鈍くなるという前提を覚えておくと良いでしょう。
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